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2014年1月31日(旭川)開催 <(一社)日本音響学会 騒音・振動研究会資料>
空圧式コンクリートブレーカーの発生音と低騒音対策の効果
Study on Noise Generation and Effect for Noise Reduction Devices of Concrete Breaker
萩原伸彦1、濱崎仁2、武藤正樹2、吉岡清3、日高晶3、駒田修3、蓮尾孝一4
Nobuhiko Hagiwara1、Hitoshi Hamasaki2、Masaki Muto2、Kiyoshi Yoshioka3 、Akira Hidaka3 、Osamu Komada3 and Koichi Hasuo4
1東亜建設工業、2建築研究所、3佐藤工業、4三井住友建設
1 TOA CORPORATION、2Building Research Institute、3SATO KOGYO Co.、ltd、4SUMITOMO MITSUI CONSTRUCTIN CO.、LTD.
抄録
本研究では、ブレーカー発生音の低騒音化を目途して、解体工事を模擬したコンクリート平板を用い、既往の消音器を対象としたはつり作業の方法について、できるだけばらつきが生じにくい測定方法を検討した。次に、発生音の強度分布を可視化するビームフォーミング・カメラを用いて、はつり作業を動画撮影することにより、消音器の効果を視覚的にも把握することを試みた。その結果、試行開始から測定時間の打ち切りを順次変化させて、適切な測定時間があることがわかり、消音器によっては高域から低域までをカバーして幅広い帯域で騒音低減効果が得られたことを報告する。
concrete breaker,silencer,noise reduction effect,beam forming, frequency properties
エッジ効果抑制型防音壁の実用化の検討
Examination of the edge-effect suppression barriers for practical use
小林正明1、松岡明彦1、鈴木信也1、河井康人2、豊田政弘2
Masaaki Kobayashi1 、Akihiko Matsuoka1 、Shinya Suzuki1 、Yasuhito Kawai2 、Masahiro Toyoda2
1戸田建設技術研究所 、 2関西大学環境都市工学部
Technical Research Institute、Toda Corporation1 、Faculty of Environmental and Urban Engineering、Kansai University2
抄録
河井らの報告によれば、防音壁の先端(エッジ)近傍には粒子速度が非常に大きくなる領域が存在し、当該領域における粒子速度を適切に抑制することで回折音場に対し、大きな騒音低減効果が得られる。この理論に基づけば、防音壁の先端部に僅かな改良を加えるだけで騒音低減効果を増大させることが可能となる。本報告では、当理論の有効性を実大実験で確認するとともに、当理論を建設現場から発生する工事騒音の低減に適用する方法について検証した。
エッジ効果,防音壁,流れ抵抗,騒音低減,建設工事騒音
C-C 法を用いた工事騒音モニタリング システムの開発とその適用
Development of the Sound Level Monitoring System of Construction Site using the C-C Method.
池上雅之1、渡辺充敏1、本田泰大1、羽入敏樹2、星和磨2
Masayuki Ikegami、Mitsutoshi Watanabe、Yasuhiro Honda、Toshiki Hanyu、Kazuma Hoshi
1大林組 技術研究所 2日本大学 短期大学部
OBAYASHI Corp. 、NIHON Univ.
抄録
工事騒音が発生する場合、従来から騒音計を敷地境界付近に設置して監視を行っているが、騒音計のマイクが無指向性のため、規制基準等を超過した原因が敷地の内外のどちらにあるか分からず、有効な対応が取れないという課題があった。本報では、敷地内外の騒音レベルの推定に C-C 法を用いたときの効果を、数値実験と実験室実験により確認するとともに、この手法に基づく工事騒音モニタリングシステムを開発して工事現場における実証を行った。その結果、方向判別マーカーが前面道路(敷地外)の自動車の移動や敷地内の重機稼働状況に伴う発生音に追従すること、及び発生場所に応じて敷地内外の騒音レベルの時間波形に分離できることを確認した。また管理目標値超過状況を模擬して、重機オペレーター席の端末に通報されること、分析 PC にてデータを再生して原因を把握できることも確認した。
工事騒音,モニタリング,方向判別,C-C 法,騒音レベル
霧による音の減衰
Sound attenuation caused by an extremely dense water fog in the air
矢入幹記1、佐野雄紀、峯村敦雄
Yairi Motoki、SanoYuki and Minemura Atsuo
鹿島技術研究所
Kajima Technical Research Institute
抄録
霧(mist/ fog)と呼ばれる空気中に浮遊する微細な液体の水粒子群によって、音波が伝搬する際に生じる減衰が、空気吸収に比べて僅かながら大きくなることが古くから示されている.その減衰量の増加はごく僅かであり、長距離伝搬の音圧レベル予測などに対しては、ある程度の影響をおよぼすことが考えられるものの、積極的に騒音制御の一手法として導入を検討できるほどの減衰効果ではない.しかし、霧による音の減衰のメカニズムのひとつが、空気中に浮遊する液体の水粒子群の間を音波がすり抜けるときに生じる減衰だとすれば、多孔質材料による音波の減衰メカニズムに類似しており、過剰な濃霧にした場合には、それなりの減衰効果が期待できると考えられる.今回、意図的に過剰な霧によって閉空間を満たす場合に、従来報告されている減衰量よりも非常に大きな減衰が起こることを実験的に検証した.その結果、過剰な霧で満たされた空間媒質の減衰率は従来報告されている値よりも大きく、霧による騒音制御の可能性を示した
遮音壁の回折補正量の近似計算モデル
Calculation model of diffraction correct by noise barrier
福島昭則
FUKUSHIMA AKinori
株式会社 ニューズ環境設計
NEWS Envilonmental Design Inc.、
抄録
半無限障壁周りの音場を与える波動解を近似し、吸音性障壁および反射性障壁に関する回折補正量の計算式を提案する。提案式による回折補正量と波動解による回折補正量の差は、吸音障壁では 0.4 dB 以内である。また反射性障壁では、提案式は波動解による回折補正量の安全側(効果を過大に与えない)の値を与え、最も危険側予測となる(効果を過大に与える)場合でも 0.4 dB である。さらに、騒音予測によく用いられる前川の実験チャートの適用範囲外である ”かすめ入射” 条件等においても、提案式は波動解による回折補正量とほぼ一致する。
騒音予測,回折補正量,吸音性障壁,反射性障壁
住宅地の建物群による道路交通騒音の減衰 ―複数地域での検証―
Computation of Road Traffic Noise Attenuation by Houses in Residential Area ― Validation in Various Areas ―
江頭優、若月孝、西尾耕一、長谷部正基
Yutaka EGASHIRA、Kou WAKATSUKI、Kouichi NISHIO、Masaki HASEBE
エヌエス環境(株)、元 北海道大学大学院工学研究院
NS Environmental Science Consultant Corp.、Graduate School of Engineering Science、Hokkaido University
抄録
日本音響学会の道路交通騒音予測モデル ASJ RTN-Model 2008における、建物群背後の騒音予測計算方法は、直線で一様な横断面の道路を対象としている。本報告では、曲線や道路横断面の形状が一様でない場合に適用可能な点音源用の建物群減衰計算式による計算値と国総研による実測値を複数地域において比較した。その結果、地域ごとに一定の建物密度を与えた場合に比べ、建物密度分布を考慮することによって実測値の再現性が改善された。
タッチパネルの振動による触覚特性の 実験と検討
Experiment of surface stimulation in the touch- panel
石原学
MANABU ISHIHARA
小山工業高等専門学校 電気電子創造工学科
Dept. of Innovative Electrical and Electronic Engineering、Oyama National College of Technology
抄録
近年のスマートフォンやタブレット PC などのタッチインタフェースの普及により指で画面を直接操作する機会は劇的に増えている。本研究では、タッチスクリーン上で凹凸や粗さを表現するためにアクチュエータによりタッチスクリーン面を操作して、表面上に再現された刺激の相違を被験者が判別できる範囲について実験を行ったので報告する。タッチパネル上の変化を実測し、約 2.5[μm]から 25[μm]までの表面粗さを提示した。その提示された表面粗さの波形について、三角波、方形波および正弦波の3種類について実現し、そのときの波形による感じ方を調査した。その結果、同じ大きさの感覚量であっても、波形形状により差があることを求めた。この大きさは、三角波<方形波<正弦波の順に形状の大きさを感じていることが分かった。
タッチパネル,表面形状,判別,弁別閾
2014年2月23日(沖縄)開催 <(一社)日本音響学会 騒音・振動研究会資料>
共同住宅における低床乾式二重床の重量床衝撃音遮断性能に関する検討
Studies on prediction method of heavy weight floor impact sound insulation for dry double-layered floor coverings where the atmospheric layer under the floor is small in multi-family housings
大脇雅直1、石丸岳史2、高倉史洋2、黒木拓1、小林秀樹3、山下恭弘4
OWAKI Masanao、ISHIMARU Takeshi、TAKAKURA Fumihiro KUROKI Taku、KOBAYASHI Hideki、YAMASHITA Yasuhiro
1熊谷組 技術研究所、2泰成電機工業 3野原産業 4信州大学名誉教授
1Technical Research & Development institute Kumagaigumi Co.、Ltd.、2Taisei Electronic Industries Co.、Ltd.、3Nohara Co.、Ltd.、4Emeritus Shinshu University
抄録
共同住宅に用いられる乾式二重床は、仕上げ高さが 130 ㎜~150㎜程度が一般的である。しかし、リフォームに用いる場合には乾式二重床の仕上げ高さを 100 ㎜程度としたい場合が多い。特に、床先行工法で低床の乾式二重床について重量床衝撃音低減性能は十分明らかになっていない。今回、低床二重床の①31.5Hz、63Hz 帯域は、スラブのインピーダンスレベル上昇量と乾式二重床の床衝撃音レベル低減量の間に 5%の危険率で有意な相関があること②乾式二重床の共振周波数帯域では、二重床端部を密閉から 2~3 ㎜の隙間を開けることによって床衝撃音レベル低減量が大きくなること等を明らかにした。
共同住宅,重量床衝撃音,乾式二重床,床衝撃音遮断性能
平面道路に面する地域における 戸建て住宅群による道路交通騒音減衰量の予測法 –建物高さと受音点高さを考慮した予測式–
Prediction of insertion loss of detached houses against road traffic noise based on a point sound source model – Prediction formula considering the heights of buildings and receiving point
冨永亨1、森田建吾1、藤本一寿2
Toru Tominaga Kengo Morita Kazutoshi Fujimoto
1九州大学大学院人間環境学府 2九州大学大学院人間環境学研究院
Graduate School of Human-Environment Studies、Kyushu University、Faculty of Human-Environment Studies、Kyushu University
抄録
環境省「騒音に係る環境基準」では、道路に面する地域においては一定地域ごとに基準値を超過する建物の戸数や割合によって基準の達成状況を評価することになっており、すべての建物について騒音レベルを測定することは困難であることから騒音を推計することも認めるとされている。騒音推計には建物群による騒音減衰量を求める必要がある。筆者らはこれまで、直線道路に対する戸建て住宅群による道路交通騒音減衰量の予測法 F2006 を提案し、さらに前報では、直線でない道路にも適用できる、点音源モデルに基づく戸建て住宅群による道路騒音減衰量の予測法 F2012 を提案した。F2012 は建物高さ 10 m、受音点高さ 1.2 m に限定されているため、本報では F2012 を建物高さが 10 m 以下、受音点高さが建物高さ以下の場合の騒音減衰量も予測可能な式に拡張する。
道路交通騒音 ,建物群による挿入損失 ,模型実験
屋外騒音伝搬予測における空気の音響吸収による減衰の計算式
Calculation equations of the absorption of sound by the atmosphere during propagation outdoors
福島昭則
FUKUSHIMA Akinori
株式会社 ニューズ環境設計
NEWS Envilonmental Design Inc.、
抄録
JIS Z 8738 に示されている空気の音響吸収による減衰量を与える計算式をもとに、屋外騒音伝搬予測における空気の音響吸収による減衰の簡易な計算式を示す。最初に、屋外での騒音伝搬において気圧の変動の影響は小さいことを示す。次に、気圧の影響を除外した計算式を導く。最後に、導いた計算式による空気の音響吸収に関する補正量と、JIS Z 8738 の計算式による補正量を比較し、両者がほぼ一致することを示すことにより、提案する計算式が有効であることを示す
騒音予測,空気の音響吸収,屋外騒音伝搬
現場実験に基づく排水性舗装路面の吸音率の検討
Study on the absorption coefficient of road surface paved with drainage asphalt based on in-situ experiment
坂本慎一、松本敏雄、中尾剛士、長船寿一
Shinichi Sakamoto 、Toshio Matsumoto、Tsuyoshi Nakao、Toshikazu Osafune
東大生研、 小林理研 、(株)高速道路総合技術研究所
IIS、The Univ. of Tokyo 、Kobayasi Institute of Physical Research 、Nippon Expressway Research Institute Company Limited
抄録
道路交通騒音の予測モデル ASJ RTN-Model 2008 には、半地下構造道路からの騒音を予測する計算式として指向性点音源モデルによる簡易計算法が示されている。その後の検討において、路面の騒音対策として吸音性を有する舗装を用いた場合の仮想点音源のパワーレベルの補正式を改良した。その計算式には、路面の吸音率がパラメータとして含まれているが、路面の吸音率に関するデータとして一般的に公表されているものは少ない。また、計算モデルが A 特性音圧レベルを直接計算する実用計算方法であるため、道路交通騒音のスペクトルを考慮した単一数値としての吸音率を設定する必要がある。そこで本報告では、排水性路面で実測した吸音特性データに基づいて、指向性点音源モデルによる簡易計算法に適用できる、道路交通騒音のスペクトルを考慮した吸音率の算出について検討した。
ASJ RTN-Model,半地下構造道路,排水性舗装,路面の吸音率
騒音に対する住民反応のランジュバンモデル
Langevin model for communitynoise respense
久野和宏、佐野泰之
Kazuhiro Kuno、Yasuyuki Sano
愛知工業大学
AIT
抄録
外部磁界による常磁性体の磁化に関するランジュバンの理論をもとに、外来騒音に対する住民反応のモデル化を行い、その有効性について検討した。
小中学校を対象とした音環境に関するアンケート調査
Questionnaire survey to the sound environment for elementaly and junior high schools
西川嘉雄、立石春貴、折井愛美
NISHIKAWA Yoshio 、 TATEISHI Haruki 、 ORII Manami
長野工業高等専門学校
NAGANO National College of Technology
抄録
長野県の 3 都市(長野市、松本市、上田市)と、関東・中部・関西の 3 都市(横浜市、名古屋市、大阪市)の小中学校を対象に音環境に関するアンケート調査を実施し以下の事が確認できた。校舎の階数は、長野県の都市が 2~3 階、大都市が 3~4 階が多かった。学校の所在地の地域区分の特徴は、長野県の都市は田園・山間が含まれ、大都市は住居系が主である事であった。近隣からの音に関する意見は、長野県の都市が 2~3 割程度で大都市が 6 割で概ね倍であった。学校関係者が学校からの音が騒音になると認識している割合は、長野県の都市が 5~7 割、大都市が 8~9 割であった。学校の音が騒音とならないように配慮しているのは、長野県の3 都市が6~7 割、大都市が8~9 割であった。
音環境,アンケート調査,騒音問題
騒音研究者は環境問題の中で騒音問題をどのように位置づけるか –2次元イメージ展開法によるワークショップ–
How do noise researchers evaluate noise pollution in the context of environmental issues?: A Workshop using Two-Dimensional Mapping Method
永幡幸司
Koji Nagahata
福島大学
Fukushima University
抄録
騒音研究者が環境問題の中で騒音問題をどのように位置づけているのかについて検討するため、環境問題をテーマとする2次元イメージ展開法によるワークショップを行う.検討に際し、市民を対象とした2次元イメージ展開法による調査の結果と、今回得られた結果の比較を行うため、本稿では市民を対象とした2次元イメージ展開法による調査について紹介する.市民を対象とした調査の結果、騒音は問題の身近さという観点からは人によってばらついた評価をされるが、重要さという観点からは最も重要でない問題として評価されることが多いことがわかった.また、騒音を重要で身近な問題と評価するものが、少ないながらも存在し、そのようなものは同時に、騒音と同じく五感に働きかける問題である悪臭を、重要で身近な問題として評価し、放射能や温暖化ガスという五感では感じ取りにくい問題を重要でも身近でもない問題として捉えていることがわかった.
2次元イメージ展開法,環境問題,主観的重要さ,主観的身近さ
2014年3月9日(東京)開催 <(一社)日本音響学会 騒音・振動研究会資料>
自動車走行騒音の音響パワーレベルに関する検討 ─ 密粒及び排水性舗装における測定データ ─
Experimental study on the sound power level of common vehicles running on dense and drainage asphalt pavements
岡田恭明、吉久光一、田近輝俊、角湯克典、吉永弘志、長船寿一、坂本慎一
Y. Okada、 K. Yoshihisa、 T. Tajika、K. Kadoyu、 H. Yoshinaga、 T. Osafune、 S. Sakamoto
名城大学理工学部 環境技術研究所 国土技術政策総合研究所 高速道路総合技術研究所 東京大学生産技術研究所
Faculty of Sci. and Tech.、Meijo Univ. Environmental Tech. Lab.、Ltd. NILIM NEXCO、RI IIS、The Univ. of Tokyo
抄録
我が国の環境アセスメント等で広く活用されている ASJ RTN-Model では、密粒舗装及び排水性舗装を走行する自動車の A 特性音響パワーレベル式 が提案されている。これらは、1991年~2008年にかけて測定されたデータを基 に構築されたものである。なお、密粒舗装については、二輪車を除くすべての車 種のパワーレベルが約15年前に測定されたものであり、それ以降のものとの比 較や検証が必要である。そこで、最近5年間で測定されたデータを用いて、ASJ RTN-Model におけるパワーレベルとの差異について検討を行った
ASJ RTN-Model、,パワーレベル式,ハイブリッド自動車
自動車走行騒音のパワースペクトルに関する検討 ─ 密粒及び排水性舗装における測定データ ─
Study on the sound power spectral of common vehicles running on dense and drainage asphalt pavements
田近輝俊、福島昭則、岡田恭明、長船寿一、坂本慎一
T.Tajika、 A.Fukushima、Y.Okada、 T.Osafune、 S.Sakamoto
環境技術研究所 ニューズ環境設計 名城大学理工学部 高速道路総合技術研究所 生産技術研究所
Environmental Tech.Lab.、Ltd. 、NEWS Environmental Design INC. Faculty of Sci. and Tech.、Meijo Univ. NEXCO、RI IIS、The Univ. of Tokyo
抄録
道路交通騒音の予測モデル“ASJRTN-Model2008”が提案された後のデータを含め、最新の測定データを用いて自動車走行騒音のパワースペクトルを検討した。具体的には、自動車専用道路の密粒舗装区間及び排水性舗装区間における測定データを用いて、4車種別の周波数特性について検討を行い、各種提案式と比較した。次に周波数特性が大きく寄与する回折に伴う減衰に関する補正量(回折補正量)について検討した。また、大型車類混入率20%を仮定した場合の代表的な周波数特性及び回折補正量を検討した。以上の検討をふまえ、最新の測定データによるパワースペクトルはASJRTN-Model2008提案時のものと大きな違いはないものと考えた。
ASJ RTN-Model 2008,パワースペクトル,回折補正量,自動車専用道路
ETC料金所周辺の騒音予測計算方法
Calculation of road traffic noise at ETC System in the tollgate
松本敏雄、吉田元臣、石川賢一、中尾剛士、長船寿一
Toshio Matsumoto Motoomi Yoshida Kenichi Isikawa Tsuyoshi Nakao Toshikazu Osafune
一般財団法人 小林理学研究所、株式会社 オリエンタルコンサルタンツ、株式会社 高速道路総合技術研究所
Kobayasi Institute of Physical Research、Oriental Consultants Co.、LTD. Nippon Expressway Research Institute Company Limited
抄録
近年普及が進んでいるETCが設置された料金所周辺の騒音予測計算の検討を行った。ETC料金所前後の自動車の加減速時の加速度とETC料金所を通過する自動車の走行速度を測定結果に基づき設定し、ユニットパターンとLAEを試算した。ASJRTN-Model2008で対象としている一般料金所の計算値と比較した結果、料金所前後20秒間のユニットパターンはETC料金所の方が大きくなるが、LEはETC料金所の方が最大で1dB程度低くなることが分かった。以上の結果に基づきETC料金所周辺の予測計算方法を提案した。しかし、自動車の加減速時の加速度については乗用車以外の車種の測定データ数が少ないため、暫定値として設定した。
道路交通騒音,インターチェンジ部,料金所,予測計算,加速度
二層式排水性舗装と従来排水性舗装の騒音低減効果の機能比較
A study on comparison of noise reduction effect of conventional drainage pavement and double-layer drainage pavement
石川賢一1、植田知孝1、野口英司1、吉田元臣1、国生昌美1、森飛翔1、長岡宏典1
1Kenichi ISHIKAWA 1Tomotaka UETA 1Eiji NOGUCHI 1Motoomi YOSHIDA 1Masami KOKUSHO 1Hishou MORI 1Hironori NAGAOKA
1オリエンタルコンサルタンツ
1Oriental Consultants Co.、LTD.
抄録
本稿は、道路交通騒音の発生源側の対策工のひとつとして注目されている二層式排水性舗装の騒音低減効果について、平成11~平成15年にかけて試験施工された箇所において、平成11年度~平成17年度に調査収集されたデータを基に、現在予測手法として提案されているASJRTN-Model2008と比較しながら、初期のパワーレベル、周波数特性およびその経時変化等の機能を予測方法を検討したものである。その結果、二層式排水性舗装の低減効果は、小型車類に大きな効果があること、経時変化は従来の排水性舗装(一層式)と同程度であること、周波数特性のピークは一層式より低域(500Hz付近)にあることを確認し、等価騒音レベル実測値との検証を行ったものである。
道路交通騒音,二層式排水性舗装,パワーレベル式,周波数特性,等価騒音レベルの予測
道路交通騒音の伝搬における気象影響の波動数値解析
Numerical experiments of meteorological effects on propagation of road traffic noise
横田考俊、大久保朝直
Takatoshi Yokota、Tomonao Okubo
小林理学研究所
Kobayasi Institute of Physical Research
抄録
風、大気の温度勾配、大気の乱れなどの気象の影響によって、騒音の伝搬性状は極めて複雑に変化する。このうち、風の影響について、波動音響解析の一種である PE 法(Parabolic Equation method)によりケーススタディを実施し、風速および地表面の違いによる道路交通騒音の LAEの変化について検討を行った。また、PE 法による解析結果を道路交通騒音の予測モデル“ASJ RTNModel 2008”における周波数ごとの伝搬計算法に適用する方法について整理した
道路交通騒音,気象影響,波動数値解析,PE,GFPE
吸音ルーバーを設置した半地下構造道路周辺の騒音予測計算方法
Prediction of road traffic noise of semi-underground road installed absorption louvers
松本敏雄、坂本慎一
Toshio Matsumoto Shinichi Sakamoto
一般財団法人 小林理学研究所、東京大学 生産技術研究所
Kobayasi Institute of Physical Research Institute of Industrial Science、The University of Tokyo
抄録
道路交通騒音の予測モデル“ASJRTN-Model2008”では、半地下構造道路沿道の騒音を予測する手法として指向性点音源モデルによる簡易計算法を提案している。一方、半地下構造道路の騒音対策のために開口部に吸音ルーバーを設置した場合については、2次元波動数値解析や縮尺模型実験により予測することとなっており、実用的な計算方法はない。本報では、これまでに実施した吸音ルーバーに関するフルスケール実験、現場実験、縮尺模型実験の結果に基づき検討を行い、吸音ルーバーを設置した半地下構造道路周辺の騒音予測計算方法として、指向性点音源モデルによる簡易計算法に吸音ルーバーの設置効果を算入する方法とその値を提案した。
吸音ルーバー,半地下構造道路,予測モデル,道路交通騒音
2014年5月28日(名古屋)開催 <(一社)日本音響学会 騒音・振動研究会資料>
在来鉄道沿線住民を対象とした生活環境調査 ─ 騒音・振動に対する住民反応と実測値の対応 ─
Soceal Survey for Habitant along the Conventional Railway -Reaction and Dose-response of Habitants to The Noise and Vibrationー
保坂法希、佐野泰之、成瀬治興、久野和宏
Noriki Hosaka Yasuyuki SANO Haruoki NARUSE Kazuhiro KUNO
愛知工業大学
Aichi Institute of Technology
抄録
前報[l][2]では、名古屋市域の新幹線沿線において実施された、生活環境調査(アンケート調査)の結果について報告した。これに引き続きでは同市域の在来線沿線で同様の調査を行った。本報では、(1)軌道からの距離と住民反応の関係(2)騒音・振動に対する住民反応(3)騒音・振動レベルと住民反応の関係(dose-response)などについて紹介する
小型プリンタ動作音の印象評価 – 異なる印刷方式を相互比較する為の指標の探索ー
Impression Evaluation of Desktop Printer Noise – Research of Metrics for Comparison between Different Printing Methods –
村田啓典1須賀悠次1野呂雄一1竹尾隆1
Keisuke Murata1 Yuji Suga1 Yuichi Noro1 Takashi Takeo1
1三重大学大学院工学研究科
1Garaduate School of Engineering、Mie University
抄録
異なる印刷方式を含めた小型プリンタ動作音の印象を相互に比較可能な物理的評価量を探索することを目的に SD 法による印象評価実験の結果を再整理した。その結果、変動強度が重要なファクタになり得ることが確認された。そこで、同じ印刷方式間で印象との対応の良かった指標 CI に変動強度を加え、重回帰分析を行ったところ、CI 単独よりも良い対応を示した。また、動作音に対して算出される変動強度は時間軸に沿って複数算出されるため、これまで用いてきた算術平均値以外の代表値の使用も検討した。その結果、変動強度の 95%時間率を採用すると、印象との対応が比較的良好になることが確認された。
プリンタ動作音,印象評価,CI,変動強度,時間率
風車騒音の放射特性に着目した検討 - 異なる発電施設における測定事例 -
Experimental study on the radiation characteristics of noise generated from different wind power generation facilities
岡田恭明、吉久光一、東一樹、西村直人
Yasuaki Okada Koichi Yoshihisa Kazuki Higashi Naoto Nishimura
名城大学 理工学部 気象協会 関西電力
Faculty of Sci. and Tech.、Meijo Univ. Japan Weather Assoc. Kansai Electric Power Co.
抄録
アップウィンド方式とダウンウィンド方式の異なる風力発電施設を対象に、その周辺の多点で騒音の同時測定を実施した。本研究では、ナセル高さでの風速、発電出力、ロータ回転速度のデータを用いて、それらと風車騒音との対応や風車周囲における放射指向特性のモデル化などについて検討を行った。その結果、風車騒音の音響特性を把握するには、測定時の発電出力やロータ回転速度の稼働データが重要であること、また風車から 100m 程度離れた範囲においても、ナセル側方で測定された音圧レベルと、前方あるいは後方でのそれらとには明確な違いが現れることなどがわかった
風力発電,放射指向特性,発電出力,ロータ回転速度,風速
防災拡声放送の長期モニタリングとクロススペクトル法による気象影響の把握
Long-term monitoring of test sounds of emergency public addressing in outdoors and analysis of meteorological effects by cross-spectrum method
大島俊也1岡田恭明2平栗靖浩3横田考俊4牧野康一4川瀬康彰5今泉博之6
OHSHIMA、Toshiya1 、OKADA、Yasuaki2 、HIRAGURI、Yasuhiro3 、YOKOTA、Takatoshi4 、MAKINO、Koichi4 、KAWASE、Yasuaki5 、IMAIZUMI、Hiroyuki6
リオン1 名城大学2 徳山高専3 小林理研4 成田空港振興協会5 産総研6
RION1 、Meijyo University2 、Tokuyama College of Technology3 、Kobayasi Institute of Physical Research4 、Narita International Airport Promotion Foundation5 、AIST6
抄録
防災拡声放送は数百メートル間隔で設置された複数のスピーカから同時に音声が流れるために、特定のスピーカの近傍にない地域では伝搬時間のずれた複数の音声が重なり合い、了解性を著しく悪化させることが知られている。このような音波の長距離伝搬に伴う問題には当然のことながら気象条件による日々の変化があることが予想される。ここでは毎日同じ時刻に動作確認のために行われる定時放送を長期間モニタリングしたデータを解析し、上記の問題のあることをあらためて確認した結果を報告する。また解析に用いた一般化相互相関関数についての検討結果も合わせて報告する。
防災拡声放送,了解度,長距離伝搬,気象影響,クロススペクトル法
「と」
"to"
久野和宏
kazuhiro KUNO
-
抄録
ときどき日本語の「オト」とは何かと考える。「オト」のルーツ(根源)を訪れるために、アレコレ想いを巡らし、「オト」と関連のありそうな語を列挙しては、相互のつながりについていろいろ考える。大体、つぎの様な語を思い浮かべては反芻する。おと、おとづれ、とよむ、となう、とどろく、どよめく、どなる、とき、ところ、のりと、こと(ば)、とり、とぶ、をとこ、をとめ、。。。とりとめのない指向の断片をお聞きいただければ幸いである。
2014年6月27日(東京)開催 <(一社)日本音響学会 騒音・振動研究会資料>
航空機騒音の予測評価における地上騒音の 取り扱いの現状と課題
Issues on the way to deal with aircraft ground operation noise in airport noise modeling
山田一郎
Ichiro Yamada
空環協・航空環境研究センター
Aviation Environmrnt Research Center、AEIF
抄録
航空機騒音の予測は、空港周辺の広い地域を対象に騒音の影響範囲を把握することを目的とするため、離陸は滑走開始以降、着陸は着地後のリバース終了までの騒音の寄与を考慮するのが通常であったが、2008 年暮れに基準が改訂され、Lden を評価指標とし、誘導路走行やエプロン上での補助動力使用、エンジンテスト等、航空機の地上運用に伴う騒音も周辺への影響が無視できなければ考慮することとされた。そうした地上騒音がときおり苦情対象となるためである。しかし、空港には様々な建物や構㐀物があり、騒音の伝搬を妨げる。そのため、地上騒音の寄与を適切に評価するにはそれらの影響を考慮することが必要であるが、適宜仮定を設けて簡略化し実務的に対処することが不可欠である。本稿では、Lden ベースの予測にこれらの影響を考慮する手順を検討した結果を述べる。
:騒音予測,Lden,防音堤,地上騒音
成田空港における改正環境基準施行後のLden評価の実際
Assessment by Lien of after the effectuation of revised environmental standards
花香和之1、氏瀬康彰1、篠原直明1、安斉恭子2
Kazuyuki Hanaka1、Yasuaki Kawase1、Naoaki Shinohara1、Kyouko Anzai2
1一般財団法人成田国際空港振興協会 2成田国際空港株式会社
1Narita International Airport Promotion Foundation、Japan 2Narita International Airport Corporation、Japan
抄録
航空機騒音の評価指標がLienに変更され、飛行騒音に加え空港内地上騒音も評価対象となった。Lien評価が開始したこの1年間の成田空港におけるLienの観測状況、WECPNLとの関係、地上騒音の観測状況や評価値に占める寄与などについて評価指標変更に至る経緯やそれに伴う成田空港における対応とともに報告する。
航空機騒音評価量の信頼性に影響を及ぼす要因の検討 -改正環境基準施行後の Lden 評価の課題-
Consideration of the affecting factors for reliability of aircraft noise evaluation -contentious issues of Lden evaluation of the revised environmental standards -
篠原直明
SHINOHARA Naoaki
一般財団法人 成田国際空港振興協会
Narita International Airport Promotion Foundation
抄録
平成25年4月より、改正航空機騒音に係る環境基準が施行され、評価指標が WECPNL から Ldenに変更された。それに伴い測定や評価の方法が大きく変わることになったため、平成 24 年 11 月に環境省は「航空機騒音測定・評価マニュアル」を公表した。これは評価値の信頼性を担保するために統一的な測定・評価の方法・考え方を示したものである。一方、改正基準の施行後 1年あまりが経過し、国・自治体や空港管理者から平成 25 年度の測定結果が出揃いつつある。本報告は、主に成田空港周辺での Lden評価を目的とした航空機騒音の測定に際し、評価量の信頼性に影響を及ぼす要因と考えられる事柄をあらためて検証したものである。
航空機騒音,環境基準,信頼性
地上騒音が航空機騒音のLAeqにおよぼす影響に関する実測調査
The Influence of the Ground Noise on L Aeq of Aircraft Noise.
福島昭則、ー木智之、青木秀和、高橋和也
Akinori FUKUSHIMA、Tomoyuki ITIKI、Hidekazu AOKI、Kazuya TAKAHASHI
(株)ニューズ環境設計、環境省水・大気環境局自動車環境対策課
NEWS Environmental Design Inc.、Ministry of the Environment
抄録
空機騒音の評価は飛行騒音と地上騒音を総合したLdenで行う。飛行騒音は単発的に発生する一過性の騒音であるのに対し、地上騒音は長時間にわたって継続し、短時間では定常的であるが長時間でみるとかなりのレベル変動を伴うことが多い。また地上騒音は空港から離れると暗騒音の影響で測定できない場合もある。今回、12飛行場での航空機騒音の実測結果を用い、LdenあるいはLAeqに対する地上騒音の影響の程度を検討した。その結果、半数の測定点では地上騒音の考慮の有無によるレベル差は0.5dB未満であり、また地上騒音の影響が無視できない地点にはいくつかの共通点がみられた
航空機騒音,地上騒音,飛行騒音,Laeq,Lden
騒音の中の音、音の中の騒音
Discordant harmonies
石田康二
Koji ISHIDA
株式会社 小野測器
Ono Sokki Co.、Ltd.
抄録
騒音の評価をレベルという垂直的なフレームで捉えることの限界と音環境という水平的なフレームで捉え直すことの必要性について考察する.量反応関係のばらつきの大きさに言及し、量と反応の軸で大まかに分割した時に、それぞれの領域で考察できる程度の評価をテンポラリな結論とする試論を述べる.音環境を、都市・社会のデザインのフレームに置き、建築家がこれからの都市のパブリックスペースに提起したコンセプト「(共)コモナリティ」と音環境との接続を議論する.
2014年8月1日(長野)開催 <(一社)日本音響学会 騒音・振動研究会資料>
小中学校を対象とした音環境に関するアンケート調査 ― その2 GISと統計分析による考察 ―
Questionnaire survey to the sound enviromnent for elementaly and junior high schools Part.2 Study on GIS and Statistical Analysis.
西川嘉雄、立石春貴、折井愛美
NISHIKAWA Yoshio、TATEISHI Haruki、ORII Manami
長野工業高等専門学校
NAGANO National College of Technology
抄録
前報では長野県の3都市(長野市、松本市、上田市)と、関東・中部•関西の3都市(横浜市、名古屋市、大阪市)の小中学校を対象に実施した音環境に関するアンケートの調査を報告した。本報告では、地理情報システム(GIS)を用いた学校周辺環境について検討•音の苦情の有無と学校の地域区分の関係と学校関係者の音に対する意識と配慮について検討をおこなった。地方都市では学校から半径500mの人口が概ね1、000人を超える場合に音に関する苦情が寄せられていた。地方都市・大都市とも苦情を寄せられる学校の多くが住居を含む地域区分であった。検定の結果、苦情の有無と地域区分の関係は地方都市と大都市で傾向が異なった。地方都市の学校関係者で「学校の音は騒音にならないと思い、配慮していない」回答が20%程度あった。大都市ではこのような学校は少なかった。
音環境,アンケート調査,GIS,騒音間題
高齢者に配慮した駅の案内放送の提示レベルに関する検討 ― 模擬駅舎での案内放送の聴き取りにくさに関する聴感実験
Investigation on Reproduce Level of Announcement in Station for the Elderly -Subjective Experiment on Listening Difficulty of Announcement in the Simulated Station -
辻村壮平1、伊積康彦1、廣江正明2、豊田恵美2、船場ひさお3、太田篤史4、門上田麻理5、亀田暁子6、坂本士司6
Sohei Tsujimura1、Yasuhiko Izumi1、Masaalci Hiroe2 Emi Toyoda2 Hisao Funaba3 Atsushi Ota4 Mari Ueda5、Akiko Kameda6、Kiyoshi Salcamoto6
1(公財)鉄道総合技術研究所、2(一財)小林理学研究所、3フェリス女学院大学、4横浜国立大学大学院、5航空環境研究センター、6東日本旅客鉄道株式会社
1Railway Technical Research In st.、2Kobayasi Inst. of Physical Research、3Ferris Univ. 4Yokohama National Univ.、5Aviation Environment Research Center、6East Japan Railway
抄録
報では、駅の案内放送の提示レベルに関して、高齢者に配慮した音声情報提供に資するデータの蓄積を目的に、鉄道総合技術研究所の模擬駅舎で高齢者および非高齢者を対象として、案内放送の聴き取りにくさに関する主観評価実験を実施した。模擬駅舎内の天井をスパンドレル仕上げとした条件と、有孔スパンドレルの背後にグラスウールを設慨した条件で、被験者に模擬アナウンスを提示し、模擬アナウンスの“うるささ”、“聴き取りにくさ”と“音環境の不快感”に関して評価を求めた。また、それぞれの天井条件における空間の音聾特性を把握するため、インパルス応答を測定した。
駅,案内放送,高齢者,うるささ,聴き取りにくさ
コンクリート構造物における固体伝搬音を対象としたFDTD解析
Finite-difference time-domain analysis of strcture-bome sound on concrete structures
朝倉巧1、石塚崇1、宮島徹1、豊田政弘2、坂本慎一3
TakumiAsakura1、Takashi lshizuka1、Tohru Miyajima1、Masahiro Toyoda2 and Shinichi Sakamoto3
1清水建設技術研究所 2関西大学 3東京大学生産技術研究所
Institute of Technology、Shimizu Corporation、Kansai University、Institute oflndustrial Science、The University of Tokyo
抄録
体伝搬音の予測において、波動数値解析を適用すれば高い予測精度が期待できるが、現状では多大な計算機負荷が課題となる。この課題に対処するため、著者らは、必要記億容量の軽減および解析の高速化を可能とする固体伝搬音解析手法について検討を行ってきた。この手法では、建築構造を板要素の複合体として簡易なモデル化を行うため、計算効率の向上が見込める。本報では、提案手法のコンクリート構造物に対する適用可能性を示す
固体伝搬音,FDTD解析,板モデル,厚板理論
共同住宅における低床乾式二重床の床衝撃音遮断性能に関する検討 ― リフォーム用低床乾式二重床の壁式構造実験室と実現場における検討ー
Study on floor impact sound isolation performance of double floor in the dry low-floor apartment building.
高倉史洋1、石丸岳史1、大脇雅直2、黒木拓2、小林秀樹3、山下恭弘4
TAKAKURA Fumihiro、ISHIMARU Takeshi、OWKI Masanao、KUROKI Taku、KOBAYASHI Hideki、YAMASHITA Yasuhiro
1泰成電機工業 2熊谷糾技術研究所 3野原産業 4信州大学名誉教授
1Taisei Electronic Industries Co.、Ltd.、2Technical Research & Development Institute KumagaiGumi Co.、Ltd.、3Nohara Co.、Ltd.、4Emeritus Shinshu University
抄録
式二重床は、これまで主に新築物件に用いられてきた。しかし、近年のリフォーム物件の増加にともない、乾式二重床をリフォーム物件に用いたいというケースが増えてきている。リフォーム物件には、スラプ厚が薄い150mm以下で、階高も低いものが多いため、床仕上げ高さが100mm程度の低床乾式二重床が必要となる。しかし新築物件は床仕上げ高を130、..___、150mmとして63Hz帯域の共振による増幅を考慮しているが、低床化により63Hz帯域の共振の影響を受ける可能性がある。低床乾式二重床の開発にともない、乾式ニ重床の床衝撃音低減性能に影響する各項目に関する既往の研究結果について整理した。また、この課題を克服するため、床剛性、脚本数、端部隙間について検討した。
共同住宅,床衝撃音,乾式二重床,床衝撃音レベル低減量
屋外伝搬に及ぼす音源指向性の影響に関する実験的検討
Experimental study on the effect of sound source directivity on outdoor sound propagation
坂本慎一、高梨敏和、横山栄、石井寛一
Shinichi Sakamoto 、Toshikazu Takanashi、Sakae Yokoyama 、Hirokazu Ishii
東京大学生産技術研究所、アイ・エヌ・シー・エンジニアリング、小林理学研究所、宇宙航空研究関発機構
Institute oflndustrial Science、The University of Tokyo、INC Engineering Co.、Ltd.、Kobayasi Institute of Physical Research 、Japan Aerospace Exploration Agency
抄録
海道大樹町の航空公園において指向性音源からの長距離伝搬実験を行った。1kmの長さにわたる滑走路に100mおきに受音点を配置し、高さ2mおよび10mの地上音源からの伝搬測定、および繋留気球を用いた上空音源(高さ93m、一部高さ200m)からの伝搬測定を行った。用いた音源の指向特性は、実験室において測定し、フィールド実験で得られた結果から距離減衰に伴う補正量と指向性に伴う補正量をエネルギー的に差し引くことにより、温度および風速の鉛直分布に起因する超過減衰量を求め、検討を行った。実験結果と対照させるため、Green'sFunction ParabolicEquation Methodによる数値解析も行った結果、実験結果にばらつきの小さい近距離(100m)の受音点に関しては良好な対応が得られたが、300 mおよび500 mの遠方点ではそれらの対応が明確ではなかった。
指向性音源,フィールド実験,GFPE法,超過減衰
2014年8月29日(長崎)開催 <(一社)日本音響学会 騒音・振動研究会資料>
自動車ドアミラーの後流に形成される 渦構造に基づく空力騒音の解析
Analysys of Aerodynamic Noise Based on Vortex Structure Formed in Wake of an Automobile Door Mirror
佐々木壮一1、山内勝也2、山下信哉2、竹下賢3
S.SASAKI1、K.YAMAUCHI2、S.YAMASHITA2、and K.TAKESHITA3
1長崎大学大学院工学研究科システム科学部門 2長崎大学大学院工学研究科電気・情報科学部門 3トヨタ自動車九州品質保証部
1System Sci. Div.、Gtaduate School of Eng.、Ngasaki University、2Erectorical Eng. and Comp. Sci. Div.、Graduate School of Eng.、Nagasaki Univeristy、3Quality Control Dept.、TOYOTA MOTOR KYUSHU Inc.、
抄録
動車ドアミラーから発生する実測値の空力騒音と連転者が感じる印象との間には乖離があり、その原因の究明が現実的な課題となっている.本研究では、この乖離に関するメカニズムを究明するための第一歩として、ドアミラーの取り付け精度が空力騒音に及ぼす影聾を風洞実験で評価した.ドアミラーから発生する空力騒音はCurleの式に韮づいて、その後流渦の特性を利用して評価される.ドアパネルとベースの間隙幅は高周波域の空力騒音に影聾を及ぼし、ベースとバイザーの隙間は低周波の騒音に影聾を及ぼすことがわかった.ベースとバイザーの間隙幅を増加させると、その騒音レベルは後流の幅の拡大によって増加することを明らかにした
渦,空力騒音,後流,速度分布
運転者聴取環境を考慮した自動車ドアミラー騒音聴取印象の検討
Hearing Irnpression Evaluation of Vehicle Door Mirror Noise taking account of a Driver's Hearing Condition.
山内勝也1、佐々木壮一1、山下信哉2、竹下賢2
Katsuya Yamauchi1、Soichi Sasaki1、Shinya Yamashita2、Masaru Takeshita2
1長崎大学大学院工学研究科 2トヨタ自動車九州(株)
1Faculty of Engineering、Nagasaki University 2Toyota Motor Kyushu、Inc.
抄録
動車ドアミラーの取付け状況の違いが空力騒音に及ぼす影讐の検討の一環として、その聴取印象の違いを主観評価実験によって検討した。本研究では、風洞実験によるドアミラー単体の風切り音に対して、ドアミラーから運転者耳位置までのインパルス応答を重畳することで運転腐で聴取されると想定される風切り音を作成し、評価対象とした。取付け条件の違いによる相対的な印象の差を把捏するために、一対比較法による類似度評価実験(実験1)を行った。その結果、被験者が条件の違いによる微細な聴感的差異を感じていたこと、またその差異は騒音レベル以外の要因にも影孵されていたことが確認された。さらに、SD法による印象評価実験(実験2)によって聴感的差異の質的理解を試み、ベース—ドアパネルの間隙幅が増大するほど、鋭く明るい印象を与える傾向などを明らかにした。
自動車ドアミラー風切り音,聴取印象,主観評価
ポリアセタールはすば歯車の運転騒音の音質評価に関する研究
A Study on Sound Quality Evaluation of Noise of POM Helical Gears
扇谷保彦、佐土原由宇、中島翔平、小島龍広、中山勇人
Yasuhiko Ougiya、Yu Sadohara、Shohei Nakashima、Tatuhiro Kojima、Hayato Nakayama
長崎大学大学院 工学研究科 、株式会社リコー、長崎大学 工学部、株式会社三井ハイテック
Graduate School of Engineering、Nagasaki University、Ricoh Company、Ltd.、Faculty of Engineering、Nagasaki University、Mitsui High-tec、Inc.
抄録
ポリアセタール(POM)歯車は OA 機器等に多く使用されているプラスチック歯車であり、その用途および需要は拡大しつつある.POM 歯車には歯車精度(品質)の向上や静粛性、伝達トルク等の運転性能の向上が強く求められている.中でも静粛性については使用機器の高付加価値化を図るという観点から、より一層の向上が強く求められているが、既にかなりの検討がなされており、従来の手法で静粛性向上を図る余地は少ないと考えられる.本稿では、従来の静粛性向上に対するアプローチとは若干視点を変え、POM 歯車運転騒音の心理音響評価量による評価を試み、音質を考慮した POM 歯車の静粛性向上に関する取り組みについて述べる.
POM 歯車,歯車騒音,音質評価,心理音響評価量
新幹線鉄道騒音・振動に対する複合被害感 -平均構造モデルを用いた推計-
Combined annoyance due to Shinkansen railway noise and vibration – Estimate by mean structure model –
横島潤紀、森原崇、森長誠川井敬二、矢野隆、太田篤史、田村明弘
Shigenori YOKOSHIMA、Takashi MORIHARA、Makoto MORINAGA Keiji KAWAI、Takashi YANO、Atsushi Ota、Akihiro Tamura
神奈川県環境科学センター、石川高等専門学校、防衛施設協会 熊本大学大学院、熊本大学大学院、横浜国立大学大学院、横浜国立大学
Kanagawa Environmental Research Center、Ishikawa National College of Technology、Defense Facilities Environment Improvement Association、Kumamoto University、Yokohama National University
抄録
既報では、神奈川県内の東海道新幹線沿線で実施した社会音査により得られた暴露量と社会反応のデータから、騒音と振動による複合被害感の概念を導入した因果モデルを作成した。このモデルに共分散構造分析を適用して、騒音と振動それぞれの暴露量から複合被害感への影響度を推定した。本稿では一歩進めて、この因果モデルに多母集団の平均構造分析を適用して、新幹線線鉄道の騒音と振動に対する複合被害感(アノイアンス)の平均値の推計を試みた。具体的には、新幹線鉄道の軌道からの距離により回答者を 2 グループ(近接・遠隔エリア)に分類し、エリア間の複合被害感の平均値を比較した。さらに、福岡県内の山陽新幹線で実施された社会調査のデータを加えて、調査間における複合被害感の平均値を比較した。
新幹線鉄道騒音・振動,社会調査,複合被害感,平均構造モデル
遮音パネルによる音場制御のための遮音効果の基礎評価
Fundamental Assesment of Sound Insulation board for Sound Field Control
村田博士、伊藤憲彦、堤富士雄
Hiroshi Murata、Norihiko Itoh、Fujio Tsutsumi
一般財団法人電力中央研究所
Central Research Institute ofElectoric Power Industory
抄録
ムの放流時には、下流の河川内での事故防止のため、ダム放流警報を鳴らしている。この警報は、発電による放流の他、大雨時など昼夜を間わず鳴らされるため、特に早朝、夜間などは、警報音に対する苦情が出ることがある。ダム放流警報の騒音対策としては、遮音パネルによる防音墜が現状用いられている。この遮音パネルを用いて適切な音場制御を行うため、遮音パネルの遮音効果について、屋外環境下での実測を行い、幾何音聾シミュレーションとの比較を行った結果について報告する。
遮音パネル,音場制御,遮音効果,幾何音響シミュレーション
2014年10月16日(東京)開催 <(一社)日本音響学会 騒音・振動研究会資料>
シミュレータによる超音波伝搬の可視化とその応用
Ultrasonic Visualisation by Simulator and Its Application
田中雄介、大平克己、小倉幸夫
Yuusuke Tanaka Katsumi Ohira Yukio Ogura
ジャパンプローブ株式会社
Japan Probe Co.、Ltd.
抄録
超音波伝搬シミュレータにより超音波の挙動を可視化した。平面探触子で中心軸上の変位を計算し、連続波とパルス波の違いを確かめた。また、ゼロ輻射角が発生は 2 波目以降のエッジ波によることを確かめた。フェーズドアレイ走査におけるグレーティングローブについて連続波とパルス波の場合を可視化し、パルス波ではグレーティングローブが発生しなかった。波数を変えてグレーティングローブのシミュレーションを行い、2 波目以降の波がそれ以前の波と重なってグレーティングローブが発生することを確かめた。集束型探触子のシミュレーションを行い、焦点位置が曲率半径中心とずれることを確かめた。
超音波,シミュレータ,連続波,パルス波,エッジ波
FDTD法を用いた超音波Bモード画像の作成における散乱体反射の検討
Study about scatterer reflection in ultrasound B-mode image formation based on FDTD method
楊笑影、平田慎之介、蜂屋弘之
Xiaoying Yang、Shinnosuke Hirata and Hiroyuki Hachiya
東京工業大学機械制御システム専攻
Dept. of Mechanical and Control Engineering、Tokyo Institute of Technology
抄録
趨音波Bモード画像における肝病変の定量診断手法について検討を行っている。計算機シミュレーションにより病変肝のBモード画像を作成することで、様々な病変の組織構造について検討を行うことができる。通常、肝臓内の正常組織や病変組織は、散乱体密度の違いによって表現することができる。本報告では、FDTD法を用いた超音波Bモード画像生成における散乱体パラメータの影響について述べる。様々な散乱体反射のシミュレーションを行うことで、散乱体のパラメータと反射率の関係について検証する。
抄録(英語)
We have been studying about quantitative diagnosis of liver diseases in ultrasonic B・mode images. In order to simulate various disease tissues and the tissue structure、B・mode images are required to be formed in computer simulations. Tissues in liver can be typically expressed by densities of scatterers. In this report、we study about scatterer parameters in B・mode image formation by the FDTD method. By several simulations about scatterer reflection、relations between parameters of scatterers and reflection rates are verified.
趨音波Bモード画像,散乱体反射,FDTD法
ultrasound B・mode image、,scatterer reflection,FDTD method
建設構造物の環境振動の可視化技術の適用事例
Application Motion Imaging of Building Constructions for Environment Vibration.
佐野泰之、林健太郎、神谷俊行
Yasuyuki SANO、Kentaro HAYASHI、Toshiyuki KAMIYA
愛知工大、ベネック振動音響研究所
AIT、Benec Vibration and Sound Institute
抄録
建設の分野においても、構造物の振動を可視化する技術が利用されている。本報では、振動の実測結果を基に可視化し、応用する事例について紹介する。機械製品とは異なり、建設構造物は大きく、振動性状の実測の際には暗振動の影響を受ける。また、非線形変形の影響を受けるケースもある。線形変形を前提とした、モーダル解析を適用可能な事例や、これらが適用できない場合に対しても可視化を試みた事例などについて紹介する。
環境振動,可視化, 建設構造物,モード,アニメーション
時空間フィルタを用いたシュリーレン法による音場の可視化
Visualization of Sound Field using Schlieren method with Spatio-temporal Filtering
柳沼啓太1NachanantChitanont1矢田部浩平1及川靖広1
Keita Yaginuma1 、Nachanant Chitanont1 、Kohei Yatabe1 and Yasuhiro Oikawa1
1早稲田大学基幹理工学部表現工学科
1Department of Intermedia Art and Science、Waseda University
抄録
音場の測定には一般的にマイクロホンが用いられるが、音波の空間的な挙動を把握するためには多数のマイクロホンを用いなければならず、またマイクロホンなどの測定機器自体が音場を乱してしまう.これらの課題を解決する手法として、シュリーレン法による音場収録が挙げられる.シュリーレン法は、レンズや反射板によって広げられた光が通過する領域における媒質の密度勾配を明暗像として観測する手法であり、光が通過する領域内の各点における情報を同時に取得することが可能である.しかし、音圧勾配の大きさが可視化の容易さに直結するので、これまでは大振幅超音波への適用が主流であった.本稿では、シュリーレン法で得られる画像から可聴域の音場情報を抽出する手法として、時空間フィルタリングを提案する.基礎的な検討として、スピーカから放射される音場を撮影した画像から音場情報の抽出を行う.
音場の可視化,シュリーレン法,時空間フィルタリング
Visualization of sound field,Schlieren method,Spatio-temporal filtering
波長走査光断層測定による低弾性定数材料の表面波測定 ~表面近傍の波動伝搬特性の検討~
Measurement of Surface Acoustic Wave in Soft Material Using Swept-Source Optical Coherence Tomography – Observation of Wave Propagation of Near Surface –
1田原麻梨江1加藤友佳子1山口晃広1中村健太郎
1Marie TABARU、1Yukako KATO、1Akihiro YAMAGUCHI、and 1Kentaro NAKAMURA
1東京工業大学 精密工学研究所
1Precision and Intelligence Laboratory、Tokyo Institute of Technology、
抄録
近年、非侵襲で生体組織の弾性特性を画像化するエラストグラフィが疾患の早期発見のために使われている。光干渉断層撮影定 (OCT) は、体表下 3 mm 程度の深さまで 10 µm 程度の分解能で画像化できることから、皮膚や血管などの微小領域における OCT エラストグラフィの研究が行われている。我々は、波長走査光断層測定 (SS-OCT)を用いて 1 m/s 以下の低速なスキャン速度であっても、1~20 m/s 程度の弾性表面波 (SAW) 伝搬速度を計測する方式を考案した。これまで一カ所における定点計測について検討を行った。しかし、生体組織のような不均質な媒質に対して高精度な計測を行うためには SAW 伝搬速度の分布や、体表下の構造を考慮した計測が必要がある。本報告では、レーザドプラ振動計および SS-OCT を用いて、SAW 伝搬速度の 2 次元分布計測や、構造物が表面近傍に存在する場合の弾性波の伝搬特性について実験的に検討した。SAW 伝搬速度の 2 次元分布を測定した結果、豚肉の赤身と脂肪の領域を区別することができた。また、表面近傍に構造物が存在する場合の検討として、寒天ゲル内部に金属線がある場合について実験を行ったところ、表面から 1 波長以内の場所に金属線が存在すると SAW 伝搬速度が遅くなることがわかった。また、約 400 µm の層を持つ鶏肉で実験を行った結果、表面と層の弾性波を推定できることがわかった。
抄録(英語)
Elastography has been intensively studied and beginning to be used in practice. Optical coherence tomography (OCT) is one of the candidate imaging methods to observe small area such as vascular wall with high spatial resolution less than 10 µm. We established a theory for estimating the surface acoustic wave (SAW) velocity of 1–20 m/s from the Swept-Source OCT (SS-OCT) image taken with a slow mechanical scanning less than 1 m/s. So far、the velocity was measured at a point. For the precise measurement of heterogeneous medium、measurement of 2D distribution of SAW velocities is required. In addition、SAW velocity should be estimated considering the structure under surface. In this study、2D distribution of SAW velocities and the propagation characteristics of the wave were experimentally investigated using laser Doppler velocimeter and SS-OCT. From the results、the boundary of lean and fat regions of pork sample were distinguished with the measurement of 2D distribution of SAW velocities. The slower SAW velocity was exhibited when a metal wire was buried in agar gel. In addition、two kinds of SAW velocities at surface and the first layer with 400 µm thickness of chicken sample were separately estimated
光断層測定,表面波,弾性測定,伝搬速度
OCT,SAW,Elasticity measurement,Propagation speed
C-C 法を用いた工事騒音モニタリング システムの開発とその適用
Development of the Sound Level Monitoring System of Construction Site using the C-C Method.
池上雅之1、渡辺充敏1、本田泰大1、羽入敏樹2、星和磨2
Masayuki Ikegami、 Mitsutoshi Watanabe、 Yasuhiro Honda、Toshiki Hanyu、 Kazuma Hoshi
1大林組 技術研究所 2日本大学 短期大学部
OBAYASHI Corp. NIHON Univ.
抄録
建設工事では、規制基準や管理目標値遵守のため騒音計を敷地境界付近に設置して工事騒音の監視を行っているが、騒音計は到来する音すべてを合成して測定するため、敷地外で発生する目的外の騒音を除外できず、また騒音源の特定も難しいという課題があった。本報では C-C 法を用いて、敷地内外の騒音レベルの時間波形や等価騒音レベルを推定可能なことを示すとともに、この手法に基づいて開発した工事騒音モニタリングシステムの概要を示す。工事現場における実証実験の結果、敷地外騒音(前面道路の自動車騒音)を除外して監視でき、敷地内騒音(重機の騒音)が管理目標値を超過したときのみオペレータに通報される等、実験室よりも音場が複雑な工事現場でも機能することを確認した。また方向判別マーカーとビデオの重ね合わせを使って管理目標値超過時の騒音源を特定できる等、上記課題を解決しながら周辺を含めた工事現場の音環境改善に役立つことを確認した。
工事騒音,モニタリング,方向判別,C-C法,騒音レベル
2014年11月28日(金沢)開催 <(一社)日本音響学会 騒音・振動研究会資料>
広域地表面分光反射特性からの 直接的吸音特性推定モデルの検討
Direct characterization of acoustic absorption from spectral optics reflection of extecsive ground surface
若松慶1大嶋拓也2平栗靖浩3奥園健4富来礼次5岡本則子6大鶴徹5
Kei Walcamatsu1 TakuyaOshima2 Yasuhiro Hiraguri3 Takeshi Okuzono4 Reiji Tomiku5 Noriko Okamoto6 Toru Otsuru5
1新潟大学大学院自然科学研究科 2新潟大学工学部 3徳山工業高等専門学校 4神戸大学大学院工学研究科 5大分大学工学部 6有明工業高等専門学校
Graduate School of Science and Technology、Niigata University1、 Faculty of Engineering、Niigata University2、Tokuyama College of Technology 3、Graduate School of Engineering、Kobe University4 Faculty of Engineering、Oita University5、Ariake National College of Technology6
抄録
広域地表面の音響特性を正確に把握するため、航空写真の利用が考えられる。従来研究ではハイパースペクトル画像を用いて、地表面吸音特性による画像分類を行っている。画像分類による推定吸音特性は、同種別と判斯された地表面に対し一様に与えられ、実際の地表面吸音特性と異なる可能性がある。そこで本研究では、航空ハイパースペクトル画像の分光反射率から、直接的に地表面吸音率推定を行う。すなわち、実測地表面吸音率と分光反射率をそれぞれ目的変数、説明変数として重回帰分析を行い、各1/3オクターブバンドのモデル化を実施した。さらに偏回帰係数も周波数に対してモデル化を行い、3波長帯の分光反射率から推定可能な、周波数に対する吸音率モデル式を導出した。モデル式による吸音率推定は概ね良好であった
地表面吸音特性、,航空ハイパースペクトル画像,分光反射率,重回帰分析
長野新幹線沿線の騒音・振動に対する社会反応
Community response to Nagano Shinkansen raiilway noise and vibration
森原崇、横島潤紀
Takashi Morihara、Shigenori Yokoshima
石川工業高等専門学校、神奈川県環境科学センター
Ishikawa National College of Technology、Kanagawa Environmental Research Center
抄録
本報は2013年に実施した長野新幹線鉄道沿線の居住環境調査を通して騒音・振動のアノイアンス、生活活動妨害について物理呈(騒音・振動レベル)の閲係を検討した。社会調査により294件(回収率45.4%)の回答が分析対象である。ロジスティック回帰分析により騒音のアノイアンスとLA、SmaxあるいはLdenとの関係を示し、振動のアノイアンスとLvmaxとLveqの関係を示した。生活活動妨害はTV・ラジオ聴取妨害を対象としてLc1enとの関係を示し、睡眠妨害はLnightとの関係を示した。さらに騒音のアノイアンス(%highly annoyed)に影響する要因として、住宅要因と生活習慣、個人属性についても検討し、個人属性のうち年齢の一部と騒音に対する敏感さによってアノイアンス反応が異なる傾向がみられたがいずれも有意差はみられなかっ
長野新幹線,騒音,振動,社会調査,曝露―反応
韓国における自動車の警笛の使用に関する状況調査
Surveys on vehicle horn use in South Korea
高田正幸1、鈴木聡司―2金基弘3岩宮慎一郎1
Masayuki Takada1、Satoshi Suzuki2、Ki-Hong Kim3 and Shin-ichiro Iwamiya1
九州大学大学院芸術工学研究院1 九州大学大学院芸術工学府2 駿河台大学メディア情報学部3
Faculty of Design、Kyushu University1 Graduate School of Design、Kyushu University2 Faculty of Media and Information Resources、Surugadai University 3
抄録
外国では、自動車やオートバイの警笛が道路交通騒音の影響を深刻化させている状況が見受けられる。そのような地域で警笛の使用状況を把握するのに、先に日本で行った警笛に関する調査が適用できるか検討するため、韓国の都市部で調査を試みた。まず、韓国ソウル市内の交差点で警笛の実測調査を行い、警笛が頻繁に使用されている状況を確認した。さらに、ソウル市とプサン市において警笛の使用に関する意識調査を行った。結果として、警笛の鳴らし方と使用した相手や目的に関連は認められず、目的によって警笛が使い分けられていることを示す傾向は見られなかった。また、ドライバーよりも歩行者で警笛に対するネガティブな心理的反応が顕著であ
警笛,吹鳴パターン,ドライバー,歩行者,心理的反応
軌道面吸音対策の騒音低減効果の数値解析的検証
Numerical study on the noise reduction effect of absorption measures to railway tracks
石川聡史1、加藤格2、廣江正明3、佐久間哲哉4
Satoshi Ishikawa1、ltaru Kato2、Masaaki Hiroe3、Tetsuya Sakuma4
1JR東日本コンサルタンツ/東大・新領域、2JR東日本、3小林理学研究所、4東大・新領域
1JR East Consultants Co/Graduate School of Frontier Sciences、The University of Tokyo 2EAST JAPAN RAILWAY Co.、3Kobayasi Institute of Physical Research 4Graduate School of Frontier Sciences、The University of Tokyo
抄録
値解析手法を利用し、軌道面吸音に対する在来鉄道沿線の騒音低減効果の検討を行った。まず、軌道面に設岡する軌道面吸音材の音響インピーダンスを測定し、その周波数特性を数値計算モデル上に設定した。次に、軌道面吸音材を敷設した在来鉄追の平地区間の断面を2次元でモデル化し、時間領域有限差分法により数値解析を行った。さらに、軌道面吸音材を敷設した条件での数値解析の妥当性を確認するため、在来鉄道沿線での騒音レベルの実測結果と2次元波動数値解析による計算結果との比較を行い、騒音分布や周波数特性の両面からその妥当性を検証した。
在来鉄道,騒音,軌道面吸音対策,遮音工,2次元波動数値解析
茶室における遮音性能の計測
Sound Insulation Performance of Tea -ceremony Rooms
士田義郎
Yoshio Tsuchida
金沢工業大学
Kanazawa Institute of Technology
抄録
茶室は茶事に最適化された空間である。茶道では、市中の山居を求めるため、音環境としては静けさが第一である。音を合図として用いたり、主客の心の交流を媒介したり、メディアとしての位置づけもある。そのため、茶室の内と外、茶室と水屋の境界は、完全に遮音されていては不都合である。ここでは、金沢市内の4つの茶室の遮音性能を計測した。その結果、障子やふすまの遮音性能はlkHz以下ではないに等しいが、高音域ではlOdB程度の遮音性を有することが示された。これは、コミュニケーション可能な音の伝搬を確保しつつ、空間を分節する程度の効果を有すると考えられる。
茶室,茶道,遮音性能,コミュニケーション
居住空間における透過音の評価
Psychological evaluation of transmitted sounds in living spaces
桑野園子(大阪大学)、難波精一郎(大阪大学)、大川平一郎(住環境総合研究所)、天川恭ー(野村不動産)
Sonoko Kuwano (Osaka University)、Seiichiro Namba (Osaka University)、Heiichiro Ohkawa (Housing Environment Research Institute、Inc.)、Kyoichi Amakawa(Nomura Real Estate Development)
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抄録
合住宅の隣接する家屋から聞こえる音について、界壁の遮音性能を変化させた刺激音を作成し、カテゴリー連続判断法を用いて実験を実施した。その結果、刺激の物理量と反応との間に高い相闊が得られ、次のことが示唆された。(1)本実験で用いた刺激の範囲内では、背景にエアコンの音がなければ、どの条件でも聞こえる。(2) 500Hz の帯域以外の周波数帯域では、エアコンの音があれば、劣化条件が加わっても聞こえない。(3)L叫、100"、とそれに対するlOOmsごとにサンプリングした反応から各周波数帯域について対応を検討した結果、あるレベルまでは反応はほとんど変化がなく、背景音にマスクされていると思われるが、一定のレベルを超えると、聞こえる方向に系統的に変化する様子がみられた。この結果から、Lぃの値から検知閾を推定できる可能性が示唆された。
集合住宅,遮音性能,カテゴリー連続判断法,Laeq
2014年12月9日(東京)開催 <(一社)日本音響学会 騒音・振動研究会資料>
振動・音響連成系の固有値問題について
Eigenvalue Problem of a vibro-acoustic coupled system
岩本宏之
Hiroyuki Iwamoto
成践大学
Seikei University
抄録
音響・構造連成場における静粛性を追求する上で固有ペアの導出は必須である.本研究は一面弾性・五面剛墜で構成される直方体キャビティを例にとり、固有ペアを導出するための彗本的考え方を記し、構造・音響連成系の固有関数の特性を明らかにする.まず、振動場・音場の固有関数はクラスタ関数と呼ばれるある種の基底の無限和によって表現されることを示す.次いで、連成面における境界条件を導入することにより、連成系の固有値問題の定式化を行う.さらに、数値解析により、あるケースにおける固有関数の形状を示す.その際、連成系の空間内においては、通常の定在波型モードに加えて、工バネセントモードが存在することを明らかにす
Vibro-acoustic coupling、,Eigenvalue problem,Evanescent mode
歩行における体の揺れの周期ゆらぎに関する周波数分析
frequency analysis of period fluctuation for a body swing in walking
川島豪
Takeshi KAWASHIMA
神奈川工科大学
Kanagawa Institute of Technology
抄録
音には人に不快感を与える「騒音」と人に心地よさを与える「音楽」がある。ある量の大きさが平均値より交互に大きくなったり小さくなったりするような変動現象である振動は音と類似の現象であるが、その言葉からは一般的に悪いイメージしか湧いてこない。しかし、振動にも、僅かではあるがロッキングチェアの揺れや、眼くなる鉄道の揺れなど人に心地よさを与えるものがある。人に心地よさを与える振動や揺れの特徴が明らかになれば、人と親和性のあるヒューマンーマシンインターフェイスを構築できる。その基礎研究として本報告では、人が自ら作り出す心地よい揺れの周期に着Hし、心地よく歩行している時の体の揺れ(加速度)を測定、その歩行周期のゆらぎを周波数解析したので、その結果を報告する。
Human engineering、,Comfortable rhythm,Fluctuation,Period,Walking,Body swing.
媒体搬送機器における紙振動放射音の改善に関する研究
A study on Improvement of Structure-Borne Noise radiated from a paper of Paper Handling Machine
江波戸明彦、石川美里、蛭間貴博、小林祐子
Akihiko Enamito、Misato Ishikawa、Takahiro Hiruma、Yuko Kobayashi
株式会社東芝研究閲発センター機械・システムラボラトリー
Toshiba Corporation Corporate Research& Developmen Ctenter
抄録
オフィス環境に設置される複写機やプリンタなどの媒体搬送機器は小さくて落ち着いた音が望ましい。モータやファン騒音の対策が進むにつれて用紙から発生する振動放射音の寄与は大きくなり、特に用紙先端が停止したローラ対に衝突する際に発生する衝突音は課題となっている。そこで、本研究では衝突による紙振動放射音の改善方法について検討した。紙振動と振動放射音の関係を、薄内金属平板と比較しながら調べた。次いで、衝突時の発生挙動を模擬するため、紙への加振方法の違いによる紙振動特性を把握した。そして、これらの特徴を活かし、紙に制御波を付与することで紙振動放射音の音質を低音に改善する対策案を検討し、改善効果を確認
Paper Handling Machine,Structure-Borne Noise,Collision Noise,MP
遮音板配列型騒音低減システムによるポンプ音の低減効果
Noise reduction effect of a pump by the insulation panel array type noise reduction system
山本克也、石森章純
Katsuya Yamamoto、Akiyoshi Ishimori
公益財団法人鉄道総合技術研究所
Railway Technical Research Institute
抄録
壁面透過音低減の新たな手法として、圧電材料を用いた遮音板配列型騒音低減システムの開発を進めている。圧電材料を貼付した金属の薄板を遮音板とし、さらに張力を印加することで、低周波域の任意の周波数の透過音が低減できることを確認した。機器音への適用例として、空圧ポンプからのカバーに設置することで、lOOHz帯のピーク音を低減することができた。本稿では、本システムの概要と制御原理をはじめに、張力を印加した際の騒音低減効果の改善結果並びに空圧ポンプ音の低減効果等を示す。
騒音制御,圧電素子,遮音板,低周波音,空圧ポンプ
入力制御によるパンチプレスの快音設計
Comfortable sound design of the punch press by the input control
花輪和人1、有光哲彦2、深見靖彦3、長江正行3、山根喜好3、戸井武司2
Kazuto HANAWA、Akihiko ARIMITSU、Yasuhiko FUKAMl、Masayuki NAGAE、Kiyoshi YAMANE and Takeshi TOI
1中央大学大学院理工学研究科、2中央大学理工学部、3村田機械(株)工作機械事業部
1Chuo University、Graduate school of Science and Engineering、2Chuo University、Fuculty of Science and Engineering、3Murata Machinery LTD.、Machine Tools Division
抄録
近年自動車や複合機の機械音は、使用者に対しで快適感を提供する快音設計がなされており、工作機械でも同様に着目されている。本研究では、機械音の一つであるタレットパンチプレスに着目し、金属材料を打抜く時に発生する衝撃音の快音設計を提案する。タレットパンチプレスによる衝撃音の快音設計手法として、材料を打抜くための入力方法の改善および構造から発生する固体伝播音の改善が挙げられる。そこで本研究ではまず従来の入力方法を基に、打抜き速度を細分化し、加工時の生産効率を維持する多段入力制御で快音設計を実施した。次に、シミュレーションによる構造変更で快音設計を実施した。これらより、タレットパンチプレスの入力制御方法および構造変更方法を明らかにした。
入力制御,衝撃音,快音設計,パンチプレス
圧電振動板を用いたANCヘッドホンによる MRI駆動音の消音効果
Reduction of magnetic resonance imaging driving sound by an Active noise control headphone with a piezoelectric vibration plate
長田涼佑1、武藤憲司1、八木一夫2、陳国躍3
OASADA Ryosuke1、MUTO Kenji1、YAGI Kazuo2、 CHEN Guoyue3
1芝浦工業大学、2首都大学東京、3秋田県立大学
1Shibaura Institute of Technology、2Tokyo Metropolitan University、3Akita Prefectual University
抄録
MRI装岡は医療診断装岡であるが、検査時に大きな駆動音を発生させる.高磁場環境のMRI検査室で使用可能な圧電振動板とイヤマフを組み合わせた圧電型ヘッドホンを用いて、MRI駆動音の消音を図る.圧電塑ヘッドホンは周波数特性が平坦でないため、これを伝達経路の特性を考慮することによって消音シミュレーションを行う.
圧電振動板,MRI騒音,シミュレーション